EC研究室が実践した、  楽天市場・Amazon・自社ECの立ち上げから売上を伸ばすまでの全工程

EC研究室が実践した、 楽天市場・Amazon・自社ECの立ち上げから売上を伸ばすまでの全工程

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はじめに|EC研究室が自社で検証を始めた理由

2024年1月11日にスタートしたEC研究室は日々実験を繰り返して進化し続けています。

そしてEC研究室では、2025年2月に楽天市場へ出店し、自社でのECサイト運用を本格的にスタートしました。

 

これまで私たちは、多くの店舗様に対してECコンサルティングや運営代行の形で
「売上を伸ばすための考え方や施策」をお伝えしてきました。

ただ、その中で常にあったのが、「このやり方を、今の市場環境で自分たちが実際にやった場合、本当に売上や利益は上がるのか?」という問いです。

机上の理論や過去の成功体験ではなく、今の楽天市場・Amazon・自社ECという環境で、同じ考え方が通用するのかを、自分たち自身で検証したい。

その思いから、EC研究室として実際に店舗を立ち上げ、商品を作り、販売し、改善を重ねる取り組みを始めました。

本記事では、2025年2月の立ち上げから、2025年12月までに実施してきた施策を、実例を交えながら時系列で紹介していきます。

特別な裏技ではなく、
・何を考え
・どの順番で
・どこを改善して
・どんな結果につながったのか

を、そのまま書いています。



①まずはお店のコンセプトを決める

EC研究室では、
最初に「木」をコンセプトにしようと決めました。

理由はとてもシンプルで、
自分自身が木が好きで、
木の種類や特徴、背景などを調べることがまったく苦にならなかったからです。

EC運営は、
商品について調べたり、説明を考えたり、改善を繰り返したりと、
長い時間向き合う作業が続きます。
その中で「好きなテーマ」であることは、
想像以上に大きな意味を持ちます。

また、ギフト商品で勝負しようとも考えていました。

昔から、
人に物をあげるときに
「どう渡したら喜んでもらえるか」を考えるのが好きで、
相手が喜んでくれること自体が、自分の活力になっていたからです。

この2つ、

・自分が苦にならず学び続けられる「木」というテーマ

・価値を上乗せしやすい「ギフト」という考え方

を軸に、
EC研究室のお店の方向性を決めました。

この段階で
「誰に、どんな気持ちで使ってもらいたいか」を
ある程度イメージできていたことが、
後の判断を楽にしてくれたと感じています。

 

② 強みが出せそうな商品をモールで探す

お店のコンセプトが決まったら、
次はその考え方を活かせそうな商品を
楽天・Amazon・アリババなどのモールで探していきます。

この段階で重要なのは、
「自分が売りたい商品」ではなく
**「すでに売れていて、自分たちらしさを足せそうな商品」**を見つけることです。

・検索されている
・レビューが一定数ついている
・価格帯が極端に安すぎない

こうした条件を満たす商品は、
すでに市場があるため、
あとはどう差を作るかを考える段階に入れます。


商品探しを整理する考え方(フレームへの置き換え)

この工程は、
「市場・競合・自分たち」を同時に見る考え方に近いです。

視点 確認すること
市場 需要があり、検索されているか
競合 大手だけで独占されていないか
自分たち コンセプトを上乗せできそうか

※いわゆる 3C(市場・競合・自社) の考え方ですが、
ここでは
「売れている × 自分たちの色を出せるか」
だけを意識すれば十分です。


EC研究室で実際にやった商品選定(名刺入れの事例)

EC研究室では、
最初の商品を「名刺入れ」に決めました。

理由は、
・ギフト需要がある
・使う人の年齢層が広い
・「木」という素材との相性が良い

と感じたからです。

まず最初にやったのは、
名刺入れに合う木を探すことでした。

木の種類ごとに
・色味
・木目
・硬さ
・雰囲気

を調べ、
「名刺入れとして持ったときに一番しっくりくる木」を考えました。

その上で、
次にやったのが
その木に一番合う名刺ケースをアリババで探すことです。

すでにある名刺ケースの中から、
・サイズ感
・質感
・価格
・加工のしやすさ

を見ながら、
「このケースなら、木と組み合わせたときに違和感がない」
というものを選びました。

こうして、

・木という素材の価値

・名刺ケースという実用品

この2つを組み合わせて、
木製名刺入れとして商品化し、販売を開始しました。

最初から
完全オリジナルの商品を作ったわけではなく、
既存の商品を組み合わせ、
自分たちなりの意味を足した形です。

このやり方なら、
初期コストを抑えつつ、
コンセプトのある商品を作ることができます。

 

③ 検索で競合商品と「売れている理由」を調べる

商品ジャンルを決めたら、
次に行うのが 実際の検索結果を使った調査です。

楽天やAmazonで検索し、
・どんな言葉で商品が探されているか
・上位に出てくる商品はどんな特徴があるか
・価格やレビュー数はどのくらいか

を一つずつ確認していきます。

この段階では、
ツールよりも 検索結果そのものを見ることが重要です。
市場が何を求めているかは、
検索結果にそのまま表れています。


検索調査を整理する考え方(フレームへの置き換え)

この工程は、
「需要があるキーワード」と
「実際に売れている商品」を結びつけて考える段階です。

見るポイント 内容
キーワード どんな言葉で探されているか
上位商品 どんな商品が評価されているか
共通点 価格・見せ方・訴求内容

※マーケティング用語で言えば
検索需要と競合把握にあたる部分ですが、
ここでは
「検索されている言葉を正しく拾う」
ことだけを意識すれば十分です。


EC研究室で実際に見つけたキーワード(名刺入れの事例)

EC研究室では、
名刺入れを軸に検索調査を進める中で、
特に重要だと感じたキーワードが3つありました。

・名刺入れ 木製

・名刺入れ メンズ

・名刺入れ 名入れ

実際に検索してみると、
これらのキーワードでは
一定数の商品が並び、
レビューもついており、
「需要がしっかりある市場」だと判断できました。

また、
この3つのキーワードは、

・木という素材の特徴
・男性向けギフトとしての需要
・名入れによる特別感

と、
EC研究室が考えていた
「木 × ギフト」というコンセプトとも
非常に相性が良いものでした。

この時点で、
「木製の名刺入れを、
メンズ向け・名入れ可能なギフト商品として展開する」
という方向性が、かなり具体的に見えてきました。

ここまで整理できたことで、
次の工程である
「競合と比べて勝てるかどうか」の判断が
しやすくなりました。

 

④ 価格・商品・見せ方で勝てるかを判断する

検索調査で市場感がつかめたら、
次は「この商品で本当に勝負できるか」を判断します。

ここでは、
単純に安くできるかどうかではなく、

・原価率と販売価格のバランス
・市場の価格帯とズレていないか
・今の見せ方で選ばれそうか

といった点を総合的に見ていきます。

すべてで勝つ必要はありませんが、
どこか一つでも明確に改善できる余地があるかが重要です。


勝てるかどうかを整理する考え方(フレームへの置き換え)

この工程は、
「価格」「商品」「見せ方」を並べて比較する考え方に近いです。

見るポイント 確認内容
価格 原価率と市場価格のバランス
商品 そのままでも選ばれるか
見せ方 使うシーンが想像できるか

※いわゆる **4Pの中の一部(価格・商品・伝え方)**にあたりますが、
ここでは
「どこを変えれば一気に良くなりそうか」
を見つけるための整理として使っています。


EC研究室で実際に改善したポイント(名刺入れの事例)

EC研究室では、
名刺入れを販売し始めた当初、
原価率と市場価格のバランスを見ながら価格設定を行い、
少しずつではありますが、売れ始めていました。

ただ、
「もっと選ばれる理由を分かりやすくできないか」
という課題を感じていました。

そこで次に考えたのが、
見せ方の改善です。

名刺入れは、
自分用としても使われますが、
ギフトとして渡す場面も多い商品です。
そこで、

「名刺入れをギフトであげたときのイメージが、
もっと一目で伝わる形にできないか」

と考えました。

その結果、
木のケースを追加しようという結論に至りました。

アリババで木のケースを作ってくれる工場を探し、
名刺入れに合うサイズと雰囲気で製作してもらい、
「木のケース付きの名刺入れ」として商品をアップデートしました。

そして、
商品画像1枚目を、木のケース付きのビジュアルに変更しました。

すると、
それまでと比べて、

・クリック後の購入率(CVR)が向上
・広告のROAS効率が大きく改善

という、はっきり分かる変化が出ました。

価格を下げたわけでも、広告費を増やしたわけでもありません。
「ギフトとして喜んでもらえる」というコンセプトが、
画像で伝わるようになった
ことが大きかったと感じています。

この改善は、

「お客様に喜んでもらうだけでは足りない。
期待を越える“感動”を届けることが大切だ。」

名刺入れを「使える商品」としてではなく、
**「もらった瞬間に気持ちが動くギフト」**として
どう表現できるか。

その視点で見直した結果が、木のケースを追加し、商品画像1枚目でギフトとしての価値が一目で伝わる見せ方でした。

結果として、CVRと広告のROAS効率が一気に改善し、
「期待を越える体験を形にすることが、数字にもきちんと表れる」
という実感を得ることができました。

 

⑤以降は今まで自分たちがECコンサルやEC運営代行でご提案しているPDCAサイクルになりますので、細かいことが知りたい方はお問い合わせください。

 

⑤ 勝てそうな商品コンセプトを作り、少量仕入れ

勝てそうだと判断したら、
最初は必ず少量で仕入れます。

・利益を出すためではなく
・売れるかどうかを確認するため

この段階では
「テスト販売」と割り切ることが大切です。

 

⑥ そのまま売らず、真似されにくい形にする

仕入れた商品を
そのまま販売すると、
同じ商品はすぐに真似されます。

そこで、
・梱包
・同梱物
・商品の伝え方

を少しだけ工夫します。

原価を大きく上げずに、
お客様の受け取り方を変えるイメージです。

 

⑦ 原価と市場価格を見ながら販売価格を決め、テスト販売する

販売価格は、
原価が販売価格の半分くらいに収まるかを一つの目安に考えます。

ただし、
「原価率50%ならOK」と機械的に決めるのではなく、

・市場の価格帯と大きくズレていないか
・安すぎて不安を与えないか
・高すぎて選ばれにくくならないか

といった点を確認しながら、
原価・市場価格・売りやすさのバランスを見て調整します。

この段階では、
最大利益を狙うよりも、

・ちゃんと購入されるか
・価格に対する不満が出ないか
・継続して売れる可能性があるか

を確認するためのテスト販売と割り切って進めます。

 

⑧ クリックされやすい商品画像を用意する

※EC研究室ではギフトとしてクリックされやすくするために、包装BOXに名刺入れを入れた写真を撮影して、1枚目画像を作成しました。

検索結果では、
商品画像がすべてと言っても過言ではありません。

・競合と並んだときに目立つか
・誰向けの商品かわかるか
・使うメリットが伝わるか

価格変更よりも、
画像改善の方が効果が出ることも多いです。

 

⑨ 検索広告で集客し、データを取る

主要なキーワードについては、
検索広告を使って集客します。

利益目的ではなく、
・どんなキーワードで売れるか
・どの層が買うか

を知るためのデータ集めです。

 

⑩ 数字を見ながら、売り方を調整する

・購入率は悪くないか
・広告費をかけすぎていないか

目安として、
広告費に対して
売上が約3倍見えるかを確認します。

合わなければ、
無理に続けない判断も重要です。

 

⑪ サジェストと競合を徹底的に調べ、ロングテールキーワードを追加する

実際に販売を始めると、
想定していなかったキーワードで購入されることが多くあります。

それに加えて、
サジェストツールや検索結果を使って、

・楽天やAmazonのサジェスト
・競合商品が設定しているキーワード
・商品名や説明文に使われている表現

を一つひとつ確認し、
使えそうなキーワードは徹底的に洗い出します。

その上で、
不自然にならないよう注意しながら、

・商品名
・商品説明文
・検索用キーワード

に反映し、
取りこぼしを減らす形でロングテールを積み上げていきます。

この作業は地味ですが、
後から効いてくる検索流入の土台作りになります。

 

⑫ レビューから改善点を見つける

レビューには、
・不満
・要望
・良かった点

がそのまま書かれています。

ここから改善を重ねることで、
商品は自然と強くなっていきます。

 

⑬ 関連商品を同じ流れで増やす

1つの商品が形になってきたら、
次に考えるのが 関連商品の展開です。

ここで重要なのは、
まったく別の商品を増やすのではなく、
同じ考え方・同じお客様に向けた広げ方をすることです。

・すでに買ってくれている人はどんな人か
・どんな理由で選ばれているか
・次に喜ばれそうな切り口は何か

これをベースに、
商品数を少しずつ増やしていきます。


関連商品展開を整理する考え方(フレームへの置き換え)

この工程は、
「同じ価値を、別の形で届ける」考え方に近いです。

視点 内容
お客様 すでに反応している層
価値 喜ばれている理由
展開 別バリエーションとして追加

※いわゆる商品ライン拡張の考え方ですが、
ここでは
「コンセプトを深める」ことを重視しています。


EC研究室で実際に展開した関連商品(誕生木の事例)

EC研究室では、
木製名刺入れが安定して売れ始めたあと、
次の展開として「誕生木」に着目しました。

まず最初に行ったのが、
誕生木を探し、誕生月ごとの木を策定することです。

12か月それぞれに意味のある木を割り当て、
その誕生月にふさわしい
木の種類を一つずつ選んでいきました。

次に、
その誕生木に合う素材を探し、
誕生木別の木製名刺入れを制作しました。

このとき、
原価はほぼ変わっていません。
特別に高価な材料を使ったわけではなく、
意味と選びやすさを足した形です。

誕生木という切り口にすることで、

・ギフトであげる側は「選ぶ理由」が明確になる
・もらう側は「自分のために選ばれた」と感じられる

商品にすることを意識しました。

さらに、
誕生木ごとに
**木の特徴や意味、いわゆる「木言葉」**を作り、
それぞれをブログコンテンツとしてまとめました。

・なぜその木なのか
・どんな意味を持つ木なのか
・どんな人に合うのか

といったストーリーを深く作り込み、
商品ページだけでなく、
コンテンツとしても育てていきました。

その結果、
単なる「木製名刺入れ」ではなく、
背景や物語を持ったギフト商品として
認識されるようになりました。

この形は、
他社が価格や形だけを真似しても、
簡単には再現できません。

結果として、
競合との差別化がさらに進み、
売上だけでなく、販売効率も継続的に向上していきました。

 

⑭ セール・クーポンで販売数を増やす

・セール参加
・クーポン
・LINEやメルマガ

販売数が増えると、
検索順位も上がりやすくなります。

 

⑮ 外部広告・レビュー施策でさらに強くする

・GoogleやMeta広告
・レビューキャンペーン
・らくらクーポン

レビュー数が増えるほど、
新規参入は難しくなります。

 

⑯ 在庫管理と付加価値で差別化を広げる

・在庫切れを起こさない
・セット商品
・ラッピング対応

ここまで来ると、
「簡単には真似されない状態」になります。

 

まとめ|ECは「順番通りにやり続けるだけ」で成功率が上がる

特別なノウハウよりも、
順番を守ることの方が大切です。

小さく始めて、
数字を見て、
勝てるものだけを育てる。

一番大切なのは、セールや広告ではなく、商品力と商品のベネフィットがお客様にどう満足してもらえるかを常に考えることです。売りたい商品ではなく、売れる商品にしたり、売れる商品を増やすことが大切です。

直近では新たにお客様の心に刺さるような商品を考えて新しい商品を定期的に増やしています。今までのことを他の商品でも試していくのが今年にやることになっています。


※この記事は前半です。
商品ページ改善の具体例、失敗事例、モール別の考え方などは
続編で解説予定です。

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